Firebase Predictions を使用して、ユーザーの行動を予測できます。Remote Config、Notifications Composer、Firebase アプリ内メッセージング、A/B Testing では自動的に Predictions を使用できるようになっており、さまざまなユーザー セグメントの体験をカスタマイズできます。また、予測を BigQuery にエクスポートして分析したり独自のツールで使用したりすることができます。
このガイドでは、次の手順に沿ってアプリで Predictions を使用する方法について説明します。
- アプリにアナリティクスを追加する
- アナリティクスのデータ共有と Predictions を有効にする
- 省略可: カスタム予測を定義する
- アプリで予測を使用する
アプリにアナリティクスを追加する
Predictions を使用する前に、アプリにアナリティクスを追加します。
アプリにキーイベントやインタラクションをキャプチャするためのイベントを追加することは必須ではありませんが、有益です。Firebase コンソールを使用して、最も重要なイベントをコンバージョンイベントとしてマークします。
このガイドでは、事前定義済みのチャーン予測と支出予測がアプリで使用されていることを前提としています。アプリに他のアナリティクス イベントを追加して、次のような種類のユーザーの行動を予測することもできます。
- ゲームアプリでユーザーがアプリの仮想通貨を使用する。この予測を行う場合、アプリで
spend_virtual_currency
アナリティクス イベントを使用する必要があります。 - ユーザーがアプリのコンテンツを共有する。このイベントは、ソーシャル メディアに統合されたゲーム以外のアプリで発生する可能性があります。この予測を行う場合、アプリで
share
アナリティクス イベントを使用する必要があります。 - ユーザーがアプリ内の特定の画面を開いたときにカスタム イベントをログに記録する。
これらのイベントの詳細については、イベント: すべてのアプリをご覧ください。
iOS
iOS 版アナリティクスのスタートガイドの手順に沿って、アプリにアナリティクスを追加します。
予測するイベント(
spend_virtual_currency
やshare
)をアプリに追加します。詳細については、iOS 版アナリティクスのログイベント ガイドをご覧ください。アナリティクスの定数(kFIREventSpendVirtualCurrency と kFIREventShare)を使用して、アプリでこれらのイベントをログに記録します。
Android
Android 版アナリティクスのスタートガイドの手順に沿って、アプリにアナリティクスを追加します。
予測するイベント(
spend_virtual_currency
やshare
)をアプリに追加します。詳細については、Android 版アナリティクスのログイベント ガイドをご覧ください。アナリティクスの定数(SPEND_VIRTUAL_CURRENCY と SHARE)を使用して、アプリでこれらのイベントをログに記録します。
アナリティクスのデータ共有と Predictions を有効にする
Firebase コンソールの [統合] ページに移動します。
Google アナリティクスの統合をまだ有効にしていない場合は、有効にします。
[統合] ページで、Google アナリティクス カードの [管理] をクリックし、[すべての Firebase 機能とアナリティクス データを共有する] の設定を有効にします。
共有設定の詳細については、データ共有の管理をご覧ください。
Firebase コンソールで [Predictions] セクションを開きます。Predictions の利用規約に同意していない場合は、同意してください。
データ共有を有効にし、利用規約に同意すると、プロジェクトで Predictions が有効になります。このページで Firebase Predictions とのデータ共有を無効にすることで、いつでも予測を停止できます。
カスタム予測を作成する
デフォルトでは、Predictions はチャーン ユーザーと支出ユーザーを予測するように事前構成されています。アナリティクス イベントを指定してカスタム予測を作成できます。Firebase Predictions は、どのユーザーがそのイベントをトリガーするかを予測します。
予測を作成する方法については、予測の作成をご覧ください。
アプリで予測を使用する
Predictions を有効にするか、またはカスタム予測を作成すると、ユーザーの予測を行うためのモデルの準備が開始されます。準備が完了したら、アプリで予測の使用を開始できます。
Firebase コンソールの [Predictions] ページで、使用する予測のカードを見つけ、[探索して予測を使用] をクリックします。
ターゲットとするユーザー セグメントを選択します。
ユーザー セグメントは、指定したパーセンタイル値の範囲内のユーザーで構成されます。ユーザーのパーセンタイル値は、すべてのユーザーと比較した場合の、ユーザーがアクション(チャーン、支出など)を行う相対的な可能性を表します。各ユーザーのパーセンタイル値は、予測されたアクションを実行する可能性に基づいてユーザーを並べ替え、並べ替えられたリストを 100 個の同じサイズのグループに分割することによって割り当てられます。
たとえば、支出を予測する場合、25 番目のパーセンタイルのユーザーは、支出する可能性がユーザー全体の 25% と同じかそれよりも高く、パーセンタイル 1~25 を含むセグメントのユーザーは、支出する可能性が低い下位 25% に該当するユーザーです。
Firebase Predictions では、次のユーザー セグメントが事前定義されています。
可能性は低い アクションを実行する可能性が低い下位 25% のユーザー(パーセンタイル 1~25 )。 中間 中間の 50% のユーザー(パーセンタイル 26~75)。多くの場合、このセグメントは最も行動を変えやすいユーザーに相当します。 可能性は高い アクションを実行する可能性が高い上位 25% のユーザー(パーセンタイル 76~100)。 事前設定されたパーセンタイル以外の範囲をターゲットにしたい場合は、独自の上限と下限を指定してカスタム ユーザー セグメントを定義できます。Firebase コンソールでは、範囲の下限はその値を含まず、上限はその値を含むため、範囲 0~50 と 50~100 は重複しません。
予測で使用するプロダクト(Remote Config、FCM、または Firebase アプリ内メッセージング)を選択し、[続行] をクリックします。プロダクトの構成ページが開き、選択したユーザー セグメントが [ターゲット] セクションに事前に入力されています。
次のステップ
Predictions と Remote Config または A/B Testing を組み合わせた使用例については、収益化戦略の最適化のユースケース ガイドをご覧ください。