このページでは、組み込みの SafetyNet プロバイダを使用して Android アプリで App Check を有効にする方法について説明します。App Check を有効にすると、自分のアプリだけがプロジェクトの Firebase リソースにアクセスできるようになります。この機能の概要をご覧ください。
独自のカスタム プロバイダで App Check を使用する場合は、App Check カスタム プロバイダを実装するをご覧ください。
1. Firebase プロジェクトを設定する
Firebase を Android プロジェクトに追加します(まだ行っていない場合)。
Firebase コンソールで [App Check] セクションに移動し、SafetyNet プロバイダで App Check を使用するようにアプリを登録します。アプリの署名証明書の SHA-256 フィンガープリントを提供する必要があります。
通常、Firebase プロダクトで適用を有効にすると、登録されているアプリのみがプロダクトのバックエンド リソースにアクセスできるようになるため、プロジェクトのすべてのアプリを登録する必要があります。
省略可: アプリの登録設定で、プロバイダが発行する App Check トークンにカスタム有効期間(TTL)を設定します。TTL は 30 分から 7 日までの任意の値に設定できます。この値を変更する場合は、次のトレードオフに注意してください。
- セキュリティ: TTL が短いほど、漏えいしたトークンや傍受されたトークンが攻撃者によって悪用される可能性が低減するため、セキュリティが向上します。
- パフォーマンス: TTL が短いほど、アプリで証明書の取得が頻繁に行われます。アプリで証明書が取得されるたびにネットワーク リクエストのレイテンシが増加するため、TTL が短いと、アプリのパフォーマンスに影響する可能性があります。
- 割り当てとコスト: TTL を短くすると、証明書の取得が頻繁に発生し、割り当てが早く消費されます。有料サービスの場合は、費用が増加する可能性があります。割り当てと上限をご覧ください。
通常は、デフォルトの TTL(1 時間)で十分です。App Check ライブラリは TTL の約半分でトークンを更新します。
2. アプリに App Check ライブラリを追加する
モジュール(アプリレベル)の Gradle ファイル(通常は app/build.gradle
)で、Android 用 App Check ライブラリの依存関係を宣言します。
dependencies {
implementation 'com.google.firebase:firebase-appcheck-safetynet:16.1.2'
}
3. App Check を初期化する
他の Firebase SDK を使用する前に、以下の初期化コードをアプリに追加します。
Kotlin+KTX
Firebase.initialize(context = this)
Firebase.appCheck.installAppCheckProviderFactory(
SafetyNetAppCheckProviderFactory.getInstance()
)
Java
FirebaseApp.initializeApp(/*context=*/ this);
FirebaseAppCheck firebaseAppCheck = FirebaseAppCheck.getInstance();
firebaseAppCheck.installAppCheckProviderFactory(
SafetyNetAppCheckProviderFactory.getInstance());
次のステップ
アプリに App Check ライブラリがインストールされたら、更新されたアプリのユーザーへの配布を開始します。
更新されたクライアント アプリは、Firebase にリクエストを送信するたびに App Check トークンを送信しますが、Firebase コンソールの [App Check] セクションで適用を有効にするまで、Firebase プロダクトは有効なトークンを必要としません。
指標をモニタリングして適用を有効にする
ただし、適用を有効にする前に、既存の正規ユーザーを中断しないように対策を行う必要があります。一方、アプリリソースの不審な使用に気づいた場合は、すぐに適用を有効にすることもできます。
使用するサービスの App Check 指標を確認すると、この決定を行ううえで役立ちます。
- Realtime Database、Cloud Firestore、Cloud Storage、Authentication(ベータ版)で App Check リクエストの指標をモニタリングする。
- Cloud Functions で App Check リクエストの指標をモニタリングする。
App Check の適用を有効にする
App Check がユーザーに与える影響を理解し、続行する準備ができたら、App Check の適用を有効にします。
- Realtime Database、Cloud Firestore、Cloud Storage、Authentication(ベータ版)で App Check の適用を有効にする。
- Cloud Functions で App Check の適用を有効にする。
デバッグ環境で App Check を使用する
アプリを App Check に登録した後に、開発中のエミュレータや継続的インテグレーション(CI)など、通常は App Check が有効と分類しない環境でアプリを実行する場合は、実際の証明書プロバイダの代わりに App Check デバッグ プロバイダを使用するデバッグビルドのアプリを作成できます。
Android のデバッグ プロバイダで App Check を使用するをご覧ください。