Dynamic Links の非推奨に関するよくある質問

Google は 7 年以上前に、URL の機能を改良する Firebase Dynamic Links をリリースしました。これにより、実行時の条件に基づいてリンク先を動的に変更するなどの操作が可能になります。

ウェブとモバイルのエコシステムは長年にわたり、アプリリンクGoogle Play Instantユニバーサル リンクアプリクリップなどのテクノロジーとともに進化を遂げ、アプリとウェブにおけるユーザー ジャーニーのシームレス化とアプリユーザーの予測可能化を実現してきました。Google は、これらのテクノロジーを直接導入してエコシステムを継続的に進化させることで、デベロッパーとユーザーが受けるメリットも増大すると考えています。しかし、このような新しい変更に伴い、Firebase Dynamic Links の基盤となっていた元のネイティブ API も進化し、新たな課題が見られるようになりました。

たとえば、Firebase Dynamic Links のコア機能の中に、常に安定したエクスペリエンスを提供することにより、プラットフォームに関係なく、アプリユーザーをアプリのインストール後環境にスムーズに移行できるという機能があります。エコシステムが変化したことで、この機能が影響を受けるようになりました。

Google は、理想的とは言えないエクスペリエンスをサポートし続けるのではなく、Firebase Dynamic Links を廃止し、他のデベロッパーの問題点を解決することにリソースを集中することにしました。

デバロッパーがこの変更を受けて、市販の代替ソリューションや代替プラットフォーム プロバイダを評価し採用するまでには、時間がかかることを Google は認識しています。

Google は、エコシステムが進化し続けるなかで、お客様のニーズに合わせて Firebase を進化させ続けています。また、Firebase プロダクト全体で新機能やアップデートをリリースし続け、アプリ開発プロセスの改善に取り組んでまいります。

概要

2025 年 8 月 25 日をもって、Firebase Dynamic Links はご利用いただけなくなります。 Firebase Dynamic Links が提供するすべてのリンク(カスタム ドメインと page.link のサブドメインの両方)は機能しなくなり、新しいリンクを作成できなくなります。

Firebase Dynamic Links からの移行方法を決定するお手伝いをするため、Google では、このよくある質問のドキュメントを更新して、検討すべき追加情報を提供するとともに、現在の Firebase Dynamic Links の使用方法に合うさまざまな移行シナリオの移行ガイドを引き続き提供していきます。

また、2025 年 8 月 25 日のサポート終了に向け、移行作業をサポートする中で新たな問題が見つかった場合にも、このガイドを更新し、より多くのよくある質問を提供していく予定です。

以下のよくある質問をご覧いただき、非常に重要な疑問を解決する参考にしてください。

移行を開始するには、さらに下のサービスからの移行方法に関するよくある質問をご覧ください。

2025 年 8 月 25 日をもって、Firebase Dynamic Links はご利用いただけなくなります。Firebase Dynamic Links が提供するすべてのリンク(カスタム ドメインと page.link サブドメインでホストされているリンク)は機能しなくなります。

移行にはどれくらいの時間がかかりますか?

2025 年 8 月 25 日までに移行を完了させる必要があります。

はい。新規および既存のリンクは、2025 年 8 月 25 日に Dynamic Links サービスが廃止されるまで引き続き機能します。

Firebase Dynamic Links が終了すると、以下のようになります。

  • すべてのリンクでは、それがクリックされると、エンドユーザーに HTTP 404 ステータス レスポンスが返されるようになります。
  • 次への HTTP リクエスト場合:

    • https://firebasedynamiclinks.googleapis.com/v1/shortLinks(Short Links API)
    • https://firebasedynamiclinks.googleapis.com/v1/SHORT_DYNAMIC_LINK/linkStats(Link Stats API)

    400 / 403 HTTP ステータス レスポンスが返されるようになります。

  • アプリで行われた SDK プラットフォームのバージョンと API 呼び出しに応じて、以下のように動作します。

    iOSiOS

    ユースケース API 呼び出し ステータス コード 動作 アプリはクラッシュするか?
    ショートリンクを作成する

    shorten(Swift)

    shortenUrl(Swift)

    shortenWithCompletion(Objective-C)

    400 エラーの理由とともにエラーが発生します ×*
    最初のオープン属性

    FirebaseApp.configure(Swift)/ FIRApp.configure(Objective-C)で自動的に呼び出されます。

    400 エラーは発生しませんが、FDL オブジェクトは空のデータで返されます ×*
    2 回目以降のオープン属性

    handleUniversalLink(Swift)

    handleUniversalLink(Objective-C)

    400 エラーの理由とともにエラーが発生します ×*

    AndroidAndroid

    ユースケース API 呼び出し ステータス コード 動作 アプリはクラッシュするか?
    ショートリンクを作成する

    buildShortDynamicLink(Kotlin)

    buildShortDynamicLink(Java)

    400 エラーの理由とともにエラーが発生します ×*
    最初のオープン属性

    getDynamicLink(getIntent()) (Kotlin)

    getDynamicLink(getIntent()) (Java)

    400 タスクは成功のレスポンスを返すが、FDL データは空になります ×*
    2 回目以降のオープン属性

    getDynamicLink(getIntent()) (Kotlin)

    getDynamicLink(getIntent()) (Java)

    400 タスクは成功のレスポンスを返すが、FDL データは空になります ×*
    招待を承諾 Google Play 開発者サービスの AppInvite モジュールは、(*.page.link またはカスタム ドメインからの)インテント リダイレクトを処理するときに呼び出されます 400 Google Play 開発者サービスが呼び出されるとスピナーが表示され、400 レスポンスが返されると非表示になります ×*

サービスからどのように移行すればよいですか?

Firebase Dynamic Links の使用に関しては、デベロッパーによってニーズが異なることがわかりました。

独自のユースケースや Firebase Dynamic Links の使用状況の評価に応じて、以下のいずれかのシナリオがデベロッパーのニーズに対応する可能性があります。

このような場合は、Adjust、Airbridge、AppsFlyer、Bitly、Branch、Kochava、などのディープリンク サービス プロバイダ / ベンダーを使用することをおすすめします(これらのプロバイダは Google による審査を受けていませんが、Firebase Dynamic Links と同様の機能を備えています)。

また、ディープリンク メタデータをエクスポートして、任意のプロバイダに簡単にリンクを移行することも可能です。

Firebase Dynamic Links と一致する機能を提供するプロバイダを見つけるには、次の機能リストをご覧ください。

Firebase Dynamic Links の機能:

  • ワンクリックで、デバイスに合ったストアにユーザーを誘導する(必要に応じてウェブページにフォールバック)
  • 遅延ディープリンクを使用して、アプリビューをダウンロードしインストールした後、ユーザーにプロセスの継続を提供する
  • アプリ内のディープリンク コンテンツを通じて、コンテキスト エクスペリエンスをユーザーに提供する(インストール済みの場合)
  • ダイナミック リンクのクリック イベントに関連する分析データを提供する
  • 短縮リンク URL を作成する機能を提供する
  • ソーシャル共有用のリンクにメタデータを追加できる機能を提供する

インストール済みのアプリへに対するディープリンクのみが必要な場合はどうすればよいですか?

このシナリオでは、デベロッパーがユーザーにディープリンク エクスペリエンスを提供するためのプラットフォームでサポートされている、アプリリンクユニバーサル リンクを使用することをおすすめします。

アプリリンクとユニバーサル リンクの使用に移行する方法については、こちらのガイドをご覧ください。

また、このガイドでは、必要に応じて Firebase Hosting を使用して、新しいリンクに使用するドメインで必要なドメインとアセットリンクの検証ファイル(アプリリンク用の assetlinks.json ファイル、ユニバーサル リンク用の apple-app-site-association ファイルなど)をホストする方法も説明します。

このシナリオでは、サービスの終了に備えてアプリ側で必要な操作はありませんが、以下を行うことをおすすめします。

  • リンク メタデータのエクスポートに関するガイドに沿って既存の Firebase Dynamic Links を確認し、リンクが提供されなくなった後もユーザーとアプリが影響を受けることがないようにします。

  • Firebase コンソールで Firebase Dynamic Links URL 接頭辞を削除します。注: 2025 年 8 月 25 日を過ぎると、URL プレフィックス ドメインは自動的に削除されます。

  • アプリから Firebase Dynamic Links SDK を削除します。

移行シナリオがニーズに合わない場合は、Google までお知らせください

ショートリンクアナリティクス用の Firebase Dynamic Links API は、終了日の 2025 年 8 月 25 日までご利用いただけます。

この日をすぎると、これらの API は利用できなくなり、サービスは提供されなくなります

リンク メタデータのエクスポート方法については、リンク メタデータのエクスポートに関するガイドをご覧ください。

Firebase Dynamic Links のメタデータ(リンク自体を含む)は、エクスポート ガイドに従って取得できます。

各 Firebase Dynamic Links のリンク統計データは、Firebase Dynamic Links Analytics API を使用して取得できます。この Analytics API は、約 5 QPS に制限されています。API の使用時にそのリクエスト上限内で運用する方法の例については、こちらの Cloud Tasks のサンプルをご覧ください。

また、Google アナリティクスを使用して、リンク分析データのサブセット(Google アナリティクスに固有のアプリ更新イベントなど)のデータをエクスポートすることもできます。

移行のサポートでリクエスト率を上げる必要がある場合は、Firebase サポートにお問い合わせください。

ドメインとリンクのメタデータは 2025 年 8 月 25 日に削除対象としてマークされ、データ保持ポリシーに従ってパージされます。

はい。Firebase Authentication を使用したメールリンク認証は引き続き機能します。

Firebase Authentication は現在、Firebase Dynamic Links を使用して Authentication リンクをカスタマイズしていますが、Firebase Dynamic Links サービスが終了した後もメールリンク認証が引き続き動作するように、クライアント側の更新が必要となる更新を提供します。

Firebase Authentication は、内部的には Firebase Dynamic Links サービスにのみ依存し、Firebase Dynamic Links SDK には依存しません。

現時点では、Firebase Dynamic Links のサービス終了の発表日である 2023 年 8 月 25 日の時点で Firebase プロジェクトで Firebase Dynamic Links が有効になっていない場合、Firebase Dynamic Links に新たにオンボーディングすることはできません。

Firebase Dynamic Links を有効にしてメールリンク認証を有効にする必要がある場合は、Firebase サポートにお問い合わせください。折り返しご連絡し、設定をサポートさせていただきます。

この機能が継続されるのとは異なり、ストアとウェブのルーティングに関する主なユースケース(遅延、通常のディープリンク)における Firebase Dynamic Links の使用は、上記で紹介されている移行スケジュールに従ってサポートが終了します。

「サービスからの移行方法」に関するよくある質問をご覧ください。さまざまな移行シナリオとさまざまな移行方法に関する移行ガイドが掲載されています。