いくつかの Firebase プロダクトでは、ロケーションの設定が必要です。
Google アナリティクス - Firebase プロジェクトで Google アナリティクスを有効にすると、アナリティクスのレポートのロケーションを選択するよう求められます。このロケーションは組織の国または地域を表します。アナリティクスのロケーションによって、収益レポートの通貨が設定されます。
Cloud Firestore と Cloud Storage - いずれかのプロダクトを使い始めると、プロジェクトのデフォルトの Google Cloud Platform(GCP)リソース ロケーションを選択するように求められます(別のサービスを設定するときにまだ選択していない場合)。
Cloud Functions for Firebase(スケジュール設定された関数のみ) - スケジュール設定された関数を実行する場合、Cloud Scheduler には App Engine アプリが必要です。このアプリの設定中には、プロジェクトのデフォルトの Google Cloud Platform(GCP)リソース ロケーションを選択するように求められます(別のサービスを設定するときにまだ選択していない場合)。
スケジュール設定されていない関数のロケーションの設定の詳細については、Cloud Functions のロケーションをご覧ください。
Realtime Database - Realtime Database インスタンスを作成する場合は、インスタンスのロケーションを選択するように求められます。各インスタンスには異なるロケーションを選択できます。Realtime Database インスタンスのロケーションは、デフォルトの GCP リソース ロケーションの選択には影響しません。
プロダクトまたはプロダクト グループのロケーション設定を選択する
ほとんどのユースケースでは、プロジェクトの作成時に Firebase コンソールで、または特定のプロダクトのコンソール ページで、ロケーション設定を選択します。
アナリティクス
Firebase コンソールの Firebase プロジェクトで Google アナリティクスを有効にすると、アナリティクスのレポートのロケーションを選択するよう求められます。組織の場所を表す国または地域を選択します。
自分がプロジェクトのオーナーまたは編集者になっている場合は、アナリティクスのレポートのロケーションのタイムゾーンと通貨を編集できます。Google アナリティクスの設定に進み、[レポート] ペインまでスクロールします。
Cloud Firestore、Cloud Storage、スケジュール設定された関数
Cloud Firestore、Cloud Storage、スケジュール設定された関数はすべて、デフォルトの GCP リソース ロケーションと呼ばれる同じロケーション設定を共有します(このロケーション設定について詳しくは下記をご覧ください)。このロケーションは、以前(プロジェクトの作成時か、このロケーション設定を使用する別のサービスの設定時)に設定されている可能性があります。
Cloud Firestore または Cloud Storage を設定する場合は、Firebase コンソールのワークフローで、プロジェクトのデフォルトの GCP リソースのロケーションを選択するよう求められます。
Cloud Storage の場合、デフォルトの GCP リソース ロケーションはデフォルトのバケットにのみ適用されます。Blaze プランをご利用の場合は、それぞれ独自のロケーションを使用する複数のバケットを作成できます。
スケジュール設定された関数を実行する場合、Cloud Scheduler には App Engine アプリが必要です。設定中に、プロジェクトのデフォルトの GCP リソースのロケーションを選択するよう求められます。
デフォルトの GCP リソース ロケーションは、Firebase プロジェクトの
defaultLocation.finalize
エンドポイントを呼び出してプログラムで設定できます。
Realtime Database のロケーション
新しい Realtime Database インスタンスを作成する場合は、そのインスタンスのロケーションを指定する必要があります。プロジェクト内の Realtime Database インスタンスは、それぞれ別のロケーションに配置できます。現在 Realtime Database インスタンスでサポートされているロケーションを、関連するデータベースの URL スキームとともに以下に示します。
Realtime Database インスタンスのロケーションは、デフォルトの GCP リソース ロケーションの選択には影響しません。
リージョン名 | リージョンの説明 | データベースの URL スキーム |
---|---|---|
us-central1 |
アイオワ | DATABASE_NAME.firebaseio.com |
europe-west1 |
ベルギー | DATABASE_NAME.europe-west1.firebasedatabase.app |
asia-southeast1 |
シンガポール | DATABASE_NAME.asia-southeast1.firebasedatabase.app |
ロケーション設定の表示
アナリティクスの場合 - Firebase コンソールで Google アナリティクスの設定に進み、[レポート] ペインまでスクロールします。
Cloud Firestore、Cloud Storage、スケジュール設定された関数の場合 - Firebase コンソールで、プロジェクト設定に移動します。
Realtime Database の場合 - Firebase コンソールの Realtime Database データビューアでデータベース インスタンスの一覧を表示します。
デフォルトの GCP リソース ロケーションについて
アプリで使用できる一部のサービスでは、プロジェクトのデフォルトの Google Cloud Platform(GCP)リソース ロケーションと呼ばれるロケーションの設定が必要です。ロケーションを設定する必要がある GCP サービスのデータは、このロケーションに保存されます。
以下のプロダクトは、同じデフォルトの GCP リソース ロケーションを共有しています。
Cloud Firestore
デフォルトの GCP リソース ロケーションは、Firebase Realtime Database には適用されません。Cloud Storage
デフォルトの GCP リソース ロケーションは、デフォルトの Cloud Storage バケットにのみ適用されます。Blaze プランをご利用の場合は、それぞれ独自のロケーションを使用する複数のバケットを作成できます。App Engine アプリ(スケジュール設定された関数など)
App Engine アプリを設定すると、そのロケーションはデフォルトの GCP リソース ロケーションを共有します。Cloud Scheduler を使用する場合(たとえばスケジュール設定された関数を実行する場合)、プロジェクトに App Engine アプリを配備する必要があります。
マルチリージョン ロケーションまたはリージョン ロケーションを、デフォルトの GCP リソース ロケーションとして選択できます。us-central
または europe-west
のいずれかのロケーションを使用する App Engine アプリをすでに導入している場合、このロケーション設定を使用するすべての GCP サービスはマルチリージョンとみなされます。
マルチリージョン ロケーション
データベースの可用性と耐久性を最大限にする場合は、マルチリージョン ロケーションを選択します。
マルチリージョン ロケーションは定義済みのリージョンのセットで構成され、それら複数のリージョンにデータベースの複数のレプリカが保存されます。各レプリカは、データベース内のすべてのデータを含む読み取り / 書き込みレプリカ、または完全なデータセットを保持せずレプリケーションに参加するウィットネス レプリカのいずれかです。
複数のリージョン間でデータを複製することで、1 つのリージョン全体が失われてもデータの提供を継続できます。リージョン内においては、データはゾーン間で複製されるため、1 つのゾーンが失われてもそのリージョン内でデータの提供を継続できます。
Firebase は、次のマルチリージョン GCP リソース ロケーションをサポートしています。マルチリージョン名 | マルチリージョンの説明 | 読み取り / 書き込みリージョン | ウィットネス リージョン |
---|---|---|---|
eur3 |
ヨーロッパ | europe-west1 (ベルギー)、europe-west4 (オランダ) |
europe-north1 (フィンランド) |
nam5 |
米国 | us-central1 (アイオワ)、us-central2 (オクラホマ - 限定公開の GCP リージョン) |
us-east1 (サウスカロライナ) |
リージョン ロケーション
リージョン ロケーションは、サウスカロライナなどの特定のロケーションを表します。リージョン ロケーションのデータは、リージョン内の複数のゾーンに複製されます。すべてのリージョン ロケーションは、他のロケーションから 160 km 以上離れています。
アプリケーションでレイテンシが重要な場合や、他の GCP リソースとのコロケーションが必要な場合は、費用や書き込みレイテンシを抑えるためにリージョン ロケーションを選択します。
Firebase は、次のリージョン GCP リソース ロケーションをサポートしています。リージョン名 | リージョンの説明 | |
---|---|---|
北アメリカ | ||
us-west1 | オレゴン | |
us-west2 | ロサンゼルス | |
us-west3 | ソルトレイクシティ | |
us-west4 | ラスベガス | |
northamerica-northeast1 | モントリオール | |
|
トロント | |
us-east1 | サウスカロライナ | |
us-east4 | 北バージニア | |
南アメリカ | ||
southamerica-east1 | サンパウロ | |
ヨーロッパ | ||
europe-west2 | ロンドン | |
|
オランダ | |
|
パリ | |
europe-west3 | フランクフルト | |
europe-central2 | ワルシャワ | |
europe-west6 | チューリッヒ | |
中東 | ||
|
ドーハ | |
|
テルアビブ | |
アジア | ||
asia-south1 | ムンバイ | |
このロケーションは Cloud Storage for Firebase をサポートしていません。Cloud Storage for Firebase を使用する場合は、別のロケーションを選択してください。 |
デリー | |
asia-southeast1 | シンガポール | |
asia-southeast2 | ジャカルタ | |
asia-east2 | 香港 | |
asia-east1 | 台湾 | |
asia-northeast1 | 東京 | |
asia-northeast2 | 大阪 | |
asia-northeast3 | ソウル | |
オーストラリア | ||
australia-southeast1 | シドニー | |
このロケーションは Cloud Storage for Firebase をサポートしていません。Cloud Storage for Firebase を使用する場合は、別のロケーションを選択してください。 |
メルボルン |
次のステップ
特定のロケーションに Cloud Firestore データベースを作成するには、Cloud Firestore を使ってみるにアクセスしてください。
Cloud Storage バケットを作成するには、ご使用のプラットフォームの「使ってみる」ページにアクセスしてください。
Cloud Functions for Firebase でスケジュール設定された関数を実行するには、設定ガイドをご覧ください。
レイテンシ、可用性、耐久性の要件を満たすアプリケーションの構築について詳しくは、地域とリージョンをご覧ください。