ベロシティ アラートをカスタマイズする

個別の問題によってアプリで急を要する問題が発生している場合は、ベロシティ アラートを使用してチームに通知します。Crashlytics では、同じ種類のクラッシュが 1 つの問題として扱われます。

アラートをトリガーする条件

アプリの問題が Firebase コンソールで定義したしきい値を超えると、ベロシティ アラートがトリガーされます。

ベロシティ アラートのしきい値は、クラッシュの影響を受けたユーザー セッションの割合によって定義します。 しきい値はセッションの 0.1~1% の範囲で設定できます。デフォルトでは、ベロシティ アラートのしきい値はセッションの 1% に設定されています。

この場合、1 時間の間に次の条件を満たすと、アラートがトリガーされます。

  • アプリの問題がそのアプリに定義されているしきい値を超える。
  • その期間中にアプリに 250 のセッションがある。
  • このアプリの問題に対して以前にアラートが発生していない。

アラートしきい値を更新する

ベロシティ アラートを更新するには、firebasecrashlytics.config.update 権限が必要です。この必要な権限はデフォルトで次のロールに含まれています。Firebase Crashlytics 管理者Firebase 品質管理者Firebase 管理者、プロジェクトのオーナーまたは編集者

登録したアプリにベロシティ アラートのしきい値を構成します。アプリごとに異なるアラートしきい値を設定できます。

  1. Firebase コンソールで、Crashlytics ダッシュボードに移動します。
  2. ページ上部にあるアプリのプルダウン リストからアプリを選択します。
  3. [問題] ペインの上部バーでオーバーフロー メニュー()を開き、[ベロシティ アラートの設定] を選択します。
  4. 画面の指示に沿ってアプリのアラートしきい値を構成します。

アラートを受信する

デフォルトのアラートを受信する

デフォルトでは、Firebase は Crashlytics のアラートをメールで送信できます。 ベロシティ アラートと回帰の場合、Firebase では、それらのアラートを Firebase コンソールに表示することもできます。

このデフォルトのメカニズムを使用して Crashlytics アラートを受信するには、firebase.projects.update 権限が必要です。必要となるこの権限は、Firebase 管理者、プロジェクトのオーナーまたは編集者のロールにデフォルトで含まれています。

デフォルトでは、Crashlytics からのアラートがトリガーされると、アラートを受信するために必要な権限を持つすべてのプロジェクト メンバーがメールを受け取ります。

自分のアカウントのアラートをオンまたはオフにする

自分のアカウントにおける Crashlytics のアラートのオンとオフの切り替えは、他のプロジェクト メンバーに影響を与えずに行うことができます。この切り替えにおいても、アラートを受信するための権限が必要になります。

Crashlytics アラートを有効または無効にする手順は次のとおりです。

  1. Firebase コンソールの右上にある [Firebase アラート] に移動します。
  2. 次に、 [設定] に移動し、Crashlytics アラートのアカウント設定を行います。

サードパーティ サービスへの基本的なアラートを設定する

Crashlytics アラートについて、Firebase は SlackJira、または PagerDuty のサードパーティ サービスにアラートを送信するためのメカニズムを備えています。これらの基本的なアラート オプションを設定するには、[プロジェクト設定]の [統合] タブの手順に沿って進めてください。

任意のサードパーティ サービス(Slack、Jira、PagerDuty のみに限定されません)へのアラートの送信について、より詳細な管理とカスタマイズが必要な場合は、高度なアラート オプションについて説明した、サードパーティ サービスへの高度なアラートを設定するセクションをご覧ください。

サードパーティ サービスへの高度なアラートを設定する

Cloud Functions for Firebase を使用して、Crashlytics アラートをチームの希望する通知チャンネルに送信できます。たとえば、ベロシティ アラートのアラート イベントをキャプチャし、そのアラート情報を Discord、Slack、Jira などのサードパーティ サービスに送信する関数を作成できます。この高度なアラート メカニズムを使用すると、サードパーティ サービスに送信される情報を完全にカスタマイズできます。たとえば、役に立つディープリンクを Firebase コンソールに組み込んだり、会社固有のトラブルシューティング情報を追加したりできます。

Cloud Functions for Firebase を使用して高度なアラート機能を設定するには、次の手順を行います。

  1. Cloud Functions for Firebase を設定します。これには、次のタスクが含まれます。

    1. Node.js または Python の開発環境を設定する。
    2. Firebase CLI をインストールしてログインする。
    3. Firebase CLI を使用して Cloud Functions for Firebase を初期化する。
  2. Crashlytics からアラート イベントをキャプチャし、イベントのペイロードを処理(たとえば、Discord のメッセージにアラート情報を投稿)する関数を記述してデプロイします。

キャプチャできるすべての Crashlytics アラート イベントについては、Crashlytics のアラートのリファレンス ドキュメントをご覧ください。