Cloud Firestore データベースをプロビジョニングする場合は、そのロケーションを選択する必要があります。レイテンシを低減し可用性を高めるため、データを必要とするユーザーとサービスに近いロケーションにデータを保存します。
必要に応じて、プロジェクト内に複数のデータベースを作成し、それぞれに独自のロケーション設定を指定できます。
データベース インスタンスをプロビジョニングした後、そのロケーション設定を変更することはできないことに注意してください。
ロケーションの種類
MongoDB 互換の Cloud Firestore のデータは、マルチリージョン ロケーションまたはリージョン ロケーションに保存できます。
マルチリージョン ロケーション
データベースの可用性と耐久性を最大限にする場合は、マルチリージョン ロケーションを選択します。
マルチリージョン ロケーションは定義済みのリージョンのセットで構成され、それら複数のリージョンにデータベースの複数のレプリカが保存されます。各レプリカは、データベース内のすべてのデータを含む読み取り / 書き込みレプリカ、または完全なデータセットを保持せずレプリケーションに参加するウィットネス レプリカのいずれかです。
複数のリージョン間でデータを複製することで、1 つのリージョン全体が失われてもデータの提供を継続できます。リージョン内においては、データはゾーン間で複製されるため、1 つのゾーンが失われてもそのリージョン内でデータの提供を継続できます。
MongoDB 互換の Cloud Firestore は、次のマルチリージョン ロケーションをサポートしています。
| マルチリージョン名 | マルチリージョンの説明 | 読み取り / 書き込みリージョン | ウィットネス リージョン |
|---|---|---|---|
eur3 |
ヨーロッパ | europe-west1(ベルギー)、europe-west4(オランダ) |
europe-north1(フィンランド) |
nam5 |
米国(中部) | us-central1(アイオワ)、us-central2(オクラホマ - プライベート Google Cloud リージョン) |
us-east1(サウスカロライナ) |
nam7 |
米国(中部、東部) | us-central1(アイオワ)、us-east4(北バージニア) |
us-central2(オクラホマ - プライベート Google Cloud リージョン) |
リージョンのロケーション
リージョン ロケーションは、サウスカロライナなどの特定のロケーションを表します。リージョン ロケーションのデータは、リージョン内の複数のゾーンに複製されます。すべてのリージョン ロケーションは、他のロケーションから 160 km 以上離れています。
アプリケーションでレイテンシが重要な場合や、他の Google Cloud リソースとのコロケーションが必要な場合は、費用や書き込みレイテンシを抑えるためにリージョン ロケーションを選択します。
MongoDB 互換の Cloud Firestore では、次のリージョン リソース ロケーションがサポートされています。
| リージョン名 | リージョンの説明 | |
|---|---|---|
| 北米 | ||
us-west1 | オレゴン | |
us-west2 | ロサンゼルス | |
us-west3 | ソルトレイクシティ | |
us-west4 | ラスベガス | |
|
|
アイオワ | |
northamerica-northeast1 | モントリオール | |
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トロント | |
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ケレタロ | |
us-east1 | サウスカロライナ | |
us-east4 | 北バージニア | |
|
|
コロンバス | |
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ダラス | |
| 南アメリカ | ||
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|
サンチアゴ | |
southamerica-east1 | サンパウロ | |
| ヨーロッパ | ||
europe-west2 | ロンドン | |
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ベルギー | |
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オランダ | |
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|
ミラノ | |
|
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マドリッド | |
|
|
パリ | |
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トリノ | |
|
|
ベルリン | |
europe-west3 | フランクフルト | |
|
|
フィンランド | |
|
|
ストックホルム | |
europe-central2 | ワルシャワ | |
europe-west6 | チューリッヒ | |
| 中東 | ||
|
|
ドーハ | |
|
|
Dammam | |
|
|
テルアビブ | |
| アジア | ||
asia-south1 | ムンバイ | |
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|
デリー | |
asia-southeast1 | シンガポール | |
asia-southeast2 | ジャカルタ | |
asia-east2 | 香港 | |
asia-east1 | 台湾 | |
asia-northeast1 | 東京 | |
asia-northeast2 | 大阪 | |
asia-northeast3 | ソウル | |
| オーストラリア | ||
australia-southeast1 | シドニー | |
|
|
メルボルン | |
| アフリカ | ||
|
|
ヨハネスブルグ | |
ロケーション SLA
MongoDB 互換の Cloud Firestore のロケーション タイプによって、一般提供(GA)時のサービスレベル契約(SLA)の稼働率が決まります。
| 対象サービス | 各月の稼働率 |
|---|---|
| MongoDB 互換の Cloud Firestore マルチリージョン | 99.999% 以上 |
| MongoDB 互換の Cloud Firestore リージョン | 99.99% 以上 |
ロケーションの料金
MongoDB 互換の Cloud Firestore のロケーションによって、データベース運用コストが決まります。
リージョン別とリージョン タイプ別の料金の詳細については、MongoDB 互換の Cloud Firestore の課金についてをご覧ください。
データベースのロケーションを表示する
データベースのロケーション設定を表示するには、次のいずれかの方法を使用します。
gcloud firestore databases listコマンドを実行します。Google Cloud コンソールでデータベース リストを開きます。各データベースのロケーションはロケーションの列に表示されます。
次のステップ
特定のロケーションに MongoDB 互換の Cloud Firestore データベースを作成するには、データベースの作成と管理をご覧ください。
レイテンシ、可用性、耐久性の要件を満たすアプリケーションの構築について詳しくは、地域とリージョンをご覧ください。