Firebase フレームワーク対応の CLI を使用して Angular アプリケーションを Firebase にデプロイし、ユーザーに動的コンテンツを配信します。
始める前に
Firebase にアプリのデプロイを開始する前に、次の要件とオプションを確認してください。
- Firebase CLI バージョン 12.1.0 以降。任意の方法で CLI をインストールしている。
省略可: Firebase プロジェクトで課金が有効になっている(SSR を使用する場合は必須)。
省略可: AngularFire
Firebase を初期化する
まず、フレームワーク プロジェクトで Firebase を初期化します。新しいプロジェクトの場合は Firebase CLI を使用します。既存のプロジェクトの場合は firebase.json
を変更します。
新しいプロジェクトを初期化する
- Firebase CLI で、ウェブ フレームワークのプレビューを有効にします。
firebase experiments:enable webframeworks
CLI から初期化コマンドを実行し、プロンプトに沿って操作します。
firebase init hosting
「Do you want to use a web framework? (experimental)」に「yes」と回答します。
ホスティング ソース ディレクトリを選択します。既存の Angular アプリを指定できます。
プロンプトが表示されたら、Angular を選択します。
既存のプロジェクトを初期化する
firebase.json
のホスティング構成を変更して、public
オプションではなく source
オプションを設定します。例:
{
"hosting": {
"source": "./path-to-your-angular-workspace"
}
}
静的コンテンツを提供する
Firebase を初期化した後、標準のデプロイ コマンドで静的コンテンツを提供します。
firebase deploy
動的コンテンツを事前レンダリングする
Angular で動的コンテンツを事前レンダリングするには、Angular Universal を設定する必要があります。Firebase CLI では、次のような Express Engine を想定しています。
ng add @nguniversal/express-engine
詳しくは、Angular Universal のガイドをご覧ください。
事前レンダリング URL を追加する
デフォルトでは、ルート ディレクトリのみが事前レンダリングされます。別のルートを追加するには、angular.json
の事前レンダリングのステップでルートを追加します。
{
"prerender": {
"builder": "@nguniversal/builders:prerender",
"options": {
"routes": ["/", "ANOTHER_ROUTE", "AND_ANOTHER"]
},
"configurations": {
/* ... */
},
"defaultConfiguration": "production"
}
}
Firebase ではホスティング ルートの guessRoutes
ファイルまたは routes.txt
ファイルも参照します。さらにカスタマイズが必要な場合は、これらのファイルを使用します。オプションの詳細については、Angular の事前レンダリング ガイドをご覧ください。
省略可: サーバー モジュールを追加する
デプロイ
firebase deploy
を使用してデプロイすると、Firebase はブラウザ バンドルとサーバー バンドルをビルドして、アプリケーションを事前レンダリングします。これらの要素は Hosting と Cloud Functions for Firebase にデプロイされます。
カスタム デプロイ
Firebase CLI では、本番環境構成の概略図にサーバー、ビルド、事前レンダリングのステップが含まれていることを前提としています。
CLI の前提条件を調整する場合は、ng deploy
を構成して、angular.json
の構成を編集します。たとえば、serverTarget
を削除して SSR を無効にし、事前レンダリングされたコンテンツのみを提供できます。
{
"deploy": {
"builder": "@angular/fire:deploy",
"options": {
"browserTarget": "app:build:production",
"serverTarget": "app:server:production",
"prerenderTarget": "app:prerender:production"
}
}
}
省略可: Firebase JS SDK との統合
サーバーとクライアントの両方のバンドルに Firebase JS SDK メソッドを含める場合は、ランタイム エラーが発生しないように、プロダクトの使用前に isSupported()
を確認してください。すべてのプロダクトがすべての環境でサポートされているわけではありません。
省略可: Firebase Admin SDK との統合
管理バンドルがブラウザのビルドに含まれているとエラーが発生します。このバンドルはサーバー モジュールで提供し、オプションの依存関係として挿入することを検討してください。
// your-component.ts
import type { app } from 'firebase-admin';
import { FIREBASE_ADMIN } from '../app.module';
@Component({...})
export class YourComponent {
constructor(@Optional() @Inject(FIREBASE_ADMIN) admin: app.App) {
...
}
}
// app.server.module.ts
import * as admin from 'firebase-admin';
import { FIREBASE_ADMIN } from './app.module';
@NgModule({
…
providers: [
…
{ provide: FIREBASE_ADMIN, useFactory: () => admin.apps[0] || admin.initializeApp() }
],
})
export class AppServerModule {}
// app.module.ts
import type { app } from 'firebase-admin';
export const FIREBASE_ADMIN = new InjectionToken<app.App>('firebase-admin');
SSR で完全な動的コンテンツを提供する
省略可: Firebase Authentication との統合
ウェブ フレームワーク対応の Firebase デプロイツールは、Cookie を使用してクライアントとサーバーの状態を自動的に同期させます。Express の res.locals
オブジェクトには認証済みの Firebase アプリ インスタンス(firebaseApp
)と現在ログインしているユーザー(currentUser
)が含まれている場合があります。これらは REQUEST トークン(@ngglobal/express-engine/tokens からエクスポート)を介してモジュールに挿入できます。