JavaScript でパスワード ベースのアカウントを使用して Firebase 認証を行う

Firebase Authentication を使用することで、ユーザーが Firebase での認証にメールアドレスとパスワードを使用できるようにし、アプリのパスワード ベースのアカウントを管理できます。

始める前に

  1. Firebase を JavaScript プロジェクトに追加します
  2. アプリを Firebase プロジェクトに接続していない場合は、Firebase コンソールで接続します。
  3. メールアドレスとパスワードによるログインを有効にします。
    1. Firebase コンソールで [Authentication] セクションを開きます。
    2. [Sign-in method] タブで [メール / パスワード] を有効にして、[保存] をクリックします。

パスワード ベースのアカウントを作成する

パスワードを使用して新しいユーザー アカウントを作成するには、アプリの登録ページで次の手順に沿って操作します。

  1. 新しいユーザーがアプリの登録フォームを使用して登録したら、アプリで必要な新しいアカウントの検証手順(新しいアカウントのパスワードが正しく入力されていることや、パスワードの複雑さの要件を満たしているかの確認など)を行います。
  2. 新しいユーザーのメールアドレスとパスワードを createUserWithEmailAndPassword に渡して、新しいアカウントを作成します。

    ウェブ向けのモジュラー API

    import { getAuth, createUserWithEmailAndPassword } from "firebase/auth";
    
    const auth = getAuth();
    createUserWithEmailAndPassword(auth, email, password)
      .then((userCredential) => {
        // Signed in 
        const user = userCredential.user;
        // ...
      })
      .catch((error) => {
        const errorCode = error.code;
        const errorMessage = error.message;
        // ..
      });

    名前空間対応の Web API

    firebase.auth().createUserWithEmailAndPassword(email, password)
      .then((userCredential) => {
        // Signed in 
        var user = userCredential.user;
        // ...
      })
      .catch((error) => {
        var errorCode = error.code;
        var errorMessage = error.message;
        // ..
      });
    新しいアカウントが作成されると、そのユーザーのログインが自動的に行われます。ログインしたユーザーの詳細情報を取得する方法については、以下の「次のステップ」をご覧ください。

    ここではエラーの検出と対応もできます。エラーコードのリストについては、Auth のリファレンス ドキュメントをご覧ください。

メールアドレスとパスワードを使用してユーザーのログインを行う

パスワードを使用したユーザーのログイン手順は、新しいアカウントの作成手順と似ています。アプリのログインページで、次の手順に沿って操作します。

  1. ユーザーがアプリにログインしたら、そのユーザーのメールアドレスとパスワードを signInWithEmailAndPassword に渡します。

    ウェブ向けのモジュラー API

    import { getAuth, signInWithEmailAndPassword } from "firebase/auth";
    
    const auth = getAuth();
    signInWithEmailAndPassword(auth, email, password)
      .then((userCredential) => {
        // Signed in 
        const user = userCredential.user;
        // ...
      })
      .catch((error) => {
        const errorCode = error.code;
        const errorMessage = error.message;
      });

    名前空間対応の Web API

    firebase.auth().signInWithEmailAndPassword(email, password)
      .then((userCredential) => {
        // Signed in
        var user = userCredential.user;
        // ...
      })
      .catch((error) => {
        var errorCode = error.code;
        var errorMessage = error.message;
      });
    ログインしたユーザーの詳細情報を取得する方法については、以下の「次のステップ」をご覧ください。

    ここではエラーの検出と対応もできます。エラーコードのリストについては、Auth のリファレンス ドキュメントをご覧ください。

推奨: メール列挙保護を有効にする

メールアドレスをパラメータとして受け取る Firebase Authentication メソッドの中には、メールアドレスが登録されている必要がある処理(たとえばメールアドレスとパスワードを使用してログインするなど)においてメールアドレスが未登録である場合、またはメールアドレスが未使用であることが必要な処理(たとえばユーザーのメールアドレスを変更するなど)においてメールアドレスが登録済みである場合に、特定のエラーをスローするものがあります。これは、ユーザーに具体的な解決策を提示するのに役立つ一方で、ユーザーが登録したメールアドレスを検出するために悪意のあるアクターによって悪用される可能性もあります。

このリスクを軽減するため、Google Cloud の gcloud ツールを使用して、プロジェクトでメール列挙保護を有効にすることをおすすめします。この機能を有効にすると Firebase Authentication のエラーレポートの動作が変わるため、アプリが具体的なエラーに依存しないように注意してください。

次のステップ

ユーザーが初めてログインすると、新しいユーザー アカウントが作成され、ユーザーがログイン時に使用した認証情報(ユーザー名とパスワード、電話番号、または認証プロバイダ情報)にアカウントがリンクされます。この新しいアカウントは Firebase プロジェクトの一部として保存され、ユーザーのログイン方法にかかわらず、プロジェクトのすべてのアプリでユーザーを識別するために使用できます。

  • アプリでユーザーの認証ステータスを把握するには、Auth オブジェクトにオブザーバーを設定することをおすすめします。これによって、ユーザーの基本的なプロフィール情報を User オブジェクトから取得できます。ユーザーを管理するをご覧ください。

  • Firebase Realtime Database と Cloud Storage のセキュリティ ルールでは、ログイン済みユーザーの一意のユーザー ID を auth 変数から取得し、それを使用して、ユーザーがアクセスできるデータを管理できます。

既存のユーザー アカウントに認証プロバイダの認証情報をリンクすることで、ユーザーは複数の認証プロバイダを使用してアプリにログインできるようになります。

ユーザーをログアウトするには、signOut を呼び出します。

ウェブ モジュラー API

import { getAuth, signOut } from "firebase/auth";

const auth = getAuth();
signOut(auth).then(() => {
  // Sign-out successful.
}).catch((error) => {
  // An error happened.
});

名前空間が指定されたウェブ API

firebase.auth().signOut().then(() => {
  // Sign-out successful.
}).catch((error) => {
  // An error happened.
});